人の名前に数字が入っている場合には、
算用数字(1,2,3)ではなくて当然、
漢数字(一、二、三)を使いますよね。
では年賀状の宛先住所を書くときには、
算用数字と漢数字のどちらが良いんでしょうか?
新聞社の見解、役所での住所表記のルール、
などの根拠をもとに議論の分かれるところですが、
郵便局としては算用数字を推奨しているようです。
住所を漢数字で書くと、見づらくなってしまい、
郵便物の取扱いで余計な手間がかかってしまうことが理由のようです。
年賀状を送る相手が年配者や目上の人だったり、
漢字の使い方にこだわりを持っているような人であれば、
宛先住所は漢数字で記入すると良いでしょう。
昔からの友達や、漢字の使い方に特にこだわりのない人であれば、
郵便局の見解をもとに算用数字で住所を書くと良いんじゃないでしょうか。
目次
縦書き年賀状は漢数字(一、二、三)
一般的に年賀状の宛先住所や氏名を縦書きする場合には、
漢数字(一、二、三)を使ったほうが良いと言われています。
たとえば「(千代田区)5-8-3」といった住所を縦書きする場合には、
五
-
八
-
三
といった感じで宛先住所を書くことになります。
確かに日本は明治時代に入るまでは算用数字は使われず、
漢数字が使われてきた歴史があります。
文書も横書きではなくて縦書きで記されていたので、
縦書き年賀状は漢数字を使うのは、理屈が通るように感じます。
現代でも、読売新聞や朝日新聞、毎日新聞や
日経新聞をはじめとした多くの新聞社やスポーツ新聞で、
縦書きになっていて数字では主に漢数字が使われています。
ただよくよく調べてみると縦書きになっているとはいえ、
漢数字ではなくて算用数字が使われているケースもあります。
現在は算用数字が推奨されている模様
郵便局では数字の記載方法について、
どんな見解を持っているのかというと、
公式に発表されているわけではありません。
おそらくは混乱を避けていると思われますが、
こちらの郵便局のページを見てみると、
縦書きはがきにも算用数字が使われているのがわかります。
このページが郵便局の公式発表というわけではないものの、
郵便局が推奨している宛先住所の書き方なのは間違いありません。
漢数字を使ってしまうと住所が見づらくなってしまうなと思ったら、
無理に漢数字を使わずに算用数字を使っても、
問題はないと言えるでしょう。
新聞社での漢数字・算用数字の使い分け規則
新聞社では、たいていは漢数字が使われているものの、
住所に関しては漢数字・算用数字の使い分け規則みたいなものがあるようです。
住所の「条」や「丁目」真では漢数字が使われることが多く、
さらに百、十などの位を表す漢数字も使われています。
たとえば「(札幌市中央区)南12条西21丁目」のような住所の場合には、
南
十
二
条
西
二
十
一
丁
目
といった具合で住所表記されます。
その後に続く「番地」「号」などの住所の数字については、
算用数字が使われることが多いです。
この表記方法は役所の行政区画便覧の住居表示にも見られ、
住民票や戸籍謄本に記載されている住所にも、
同じようなルールで漢数字・算用数字が使い分けされています。
縦書きで読みやすい漢数字の書き方
年賀状の宛先住所・氏名を縦書きする場合で、
漢数字を使うのであれば、
- 住所には「十」(じゅう)を省略して書く
- 年号には「十」を書くのが一般的
- 漢数字を読みやすくするための工夫
- 漢数字での小数点の書き方
といった点に気を付けることで、
住所を読み取りやすくなり郵便局員さんが、
迷ったり混乱するのを防ぐことができます。
万が一、年賀状があて先不明で返送されてきた場合、
年賀状を再送する方法や再利用に関して、
こちらのページで詳しく解説しています。
関連ページ:宛先不明年賀状は年内再送可?戻ってきた年賀状の交換・再利用は?
また年賀状の住所欄に名前を連名で書く場合、
人数が多くなるとどうしても読みづらくなってしまいます。
年賀状の住所欄は相手に届くことが一番の目的ですから、
名前を連名にする場合には、読みやすさを重視するようにしましょう。
関連ページ:年賀状家族連名書き方|差出人は?家族4人順番は?横書きだと?
住所には「十」(じゅう)や「百」を省略して書く
たとえば算用数字の「123」をそのまま漢数字にすると、
「百二十三」となりますが、住所では一般的に
「十」や「百」を書かずに省略します。
「425」であれば、「四二五」
といった感じになり、縦書きをした場合には、
四
二
五
といった具合になります。
ただし札幌市北区・東区・中央区で見られる
「北○条西■丁目」といった表記の場合には
「十二条」とか「二十二丁目」といった感じで、
「十」が使われることもあります。
「十」を使うかどうかは、相手から送られてくる
はがきや年賀状を参考にすると良いです。
年号には「十」を書くのが一般的
宛先住所には「十」を省略するのが一般的ですが、
年号には「十」を書きます。
「平成23年」→「平成二十三年」
「平成31年」→「平成三十一年」
といった具合になります。
漢数字を読みやすくするための工夫
漢数字を使うと住所が読み取りにくくなるケースというのは、
いがいとたくさんあるように思います。
たとえば、
「2313番地213号室」
といった住所があったとしたら、
二
三
一
三
-
二
一
三
といった具合で縦書きをすることになります。
これだと、あまりにも宛先住所が読みにくく、
年賀状が正しく相手の所で届くかどうか不安があります。
そこで、算用数字を使って
2
3
1
3
番
地
2
1
3
号
室
といった具合に宛先住所を算用数字で記入しても良いですし、
2313
番
地
213
号
室
といった感じにしても構いません。
漢数字での小数点の書き方
ちなみにマンションやアパート名に「2.0」とか「1.2」のように、
小数点が使われているケースもありますよね。
もし小数点も漢数字で書くにはどうするのかというと、
「・」という中点(ちゅうてん)とか、
ナカグロと呼ばれる表記方法を使います。
「2.0」は、
二
・
0
「1.2」は、
一
・
二
といった具合になります。
横書き年賀状は算用数字(1、2、3)
縦書きでは無理のない範囲で漢数字を使ったほうが良いのに対して、
年賀状を横書きする場合は宛先住所は
算用数字を使ったほうが良いと言われています。
ただ繰り返しになりますが、
そういった風潮があるというだけなので、
算用数字・漢数字の使い分けに関しては、
あまりシビアに考える必要はありません。
郵便局も推奨している算用数字を使うと、
「1234-12」のように漢数字だと読み取りにくい住所も、
非常に読みやすくなります。