革製品は新品であっても臭いがあって、
使っているうちに臭いが消えていくものです。
けれども古くなったり濡らしてしまった革製品からも、
また臭いがすることがあります。
新品の革製品と古い革製品の臭いの種類は異なっていますが、
いずれにしても臭いが気になるなら適切な方法で消臭しなければいけません。
革製品は非常にデリケートなので
ファブリーズのような消臭スプレーは使うことはできません。
陰干ししたくらいでは臭いが落ちない場合には、
保革クリームや革専用洗剤を使って消臭をしたほうが良いですよ。
目次
革製品の臭いの原因は2種類
革製品の臭いは買ったばかりの新品と、
使い古した革製品では種類が異なります。
- 新品の革製品の臭いの原因はなめし剤
- 古い革製品の臭いの原因は雑菌や汚れ
といった違いがあります。
新品の革製品の臭いの原因はなめし剤
そもそも、牛でも豚でも羊でも、
加工された動物の革はほぼ無臭です。
革の加工過程を見ていくと、まず最初に腐食を防ぐために脱脂された後、
防腐剤を染み込ませていきます。
細かい毛を取り除くために脱毛剤を塗って下処理した後、
革はほぼ無臭のタンパク質のみとなるので、
臭いがすることはありません。
ただ最終的に革製品の素材として使いやすくするために、
なめし剤というのが使われるんですが、なめし剤には、
クロムやタンニン、アルデヒドなどが含まれていて、
これらの薬品が新品の革の臭いの原因となります。
なめし剤がなぜ使われるのかというと、
革の耐久性や質感を高めたり様々な肌触りを生み出すためです。
なめし剤に革を浸すことで、
油分を吸わせて乾燥させることができ、
厚みを均等にして染色・裁断などの加工がしやすくなります。
古い革製品の臭いの原因は汚れや雑菌
新品の革製品の臭いはなめし剤が原因ですが、
使い古した革製品の臭いの原因は汚れや雑菌です。
財布など、良く手に触れるものであれば、
- 皮脂
- 垢
- 汗
などが革に吸収されていきます。
他にも、
- 食べかす
- タバコのやに
- 香水
- 雨水
といったものも革製品に吸収されると、
臭いの原因となります。
こうした汚れそのものから臭いがすることもあるし、
汚れをエサに雑菌が繁殖することで、
革製品の臭いの原因となります。
革靴からひどい臭いがするようになるのも、
結局は雑菌の繁殖が大きな原因となっています。
雑菌が繁殖する過程で
臭いの原因物質(アンモニアやメタンなど)が生成されるんです。
古い革製品の臭いを和らげるためには、
単純に消臭するだけではなくて雑菌対策(殺菌)も欠かせません。
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革製品を濡らしてしまった場合のケア
雑菌は高温多湿の環境を好みます。
革製品を濡らしてしまうと、
水分そのものによって革を痛めてしまうだけじゃなく、
雑菌の繁殖を促してしまうので、
臭いを悪化させる危険も高くなります。
革製品を濡らしてしまった場合は、
ドライヤーなどを使って急速に水分を飛ばすとやはり革を傷めるので、
乾いた柔らかい布で優しく水分を拭き取り、その後、
残った水分を陰干しで飛ばすようにしましょう。
臭い革製品の消臭方法
臭いが気になる革製品を消臭するには、
どんな方法があるのかというと、
- 陰干しする
- 重曹で消臭
- 酢スプレーを使う
- 保革クリーム・レザーオイルを塗る
- 革専用洗剤(革クリーナー)で洗う
- クリーニングに出す
といったものがあります。
陰干しする
太陽光に含まれる紫外線には消臭、殺菌効果があるものの、
天日干しして紫外線を直接当ててしまうと、
革が傷んでしまうことがあります。
ひび割れ、はがれといった傷みが生じることがあるので、
日の当たらない日陰で革製品を陰干しします。
長く干せば干すほど、臭いの原因物質を拡散できますが、
2,3日陰干ししても臭いが取れない場合には、
次のステップに進んでいきましょう。
重曹で消臭
重曹には
- 消臭
- 吸湿
- 殺菌
などさまざまな作用があります。
そこで重曹を薄い布(靴下でもOK)などに入れて、
革製品の近くに置いておきます。
革靴であれば、シューキーパーの代わりに
重曹を詰めた靴下を入れておくと良いです。
重曹を革製品に直接触れさせてしまうと、
色落ちしたり革を傷める危険があるので、
そばに置いておくことがポイントです。
重曹は100均で安く購入できるし、
掃除など他にも様々な用途で使うことができるので、
常備しておいても損はないですよ。
酢スプレーを使う
酢の主な成分は弱酸性の酢酸です。
酸の働きで臭いの原因物質を中和して無臭化したり、
雑菌を殺菌する効果が期待できます。
水と酢を1:1くらいで薄めた液体をつくり、
革製品に吹きかけた後、拭き取ります。
酢スプレーを吹き付けて放置する時間を長くすればするほど、
殺菌・消臭効果が上がるものの、気を付けたいのは革の傷みです。
重曹を使う場合と同じように
革が変色するなど劣化の可能性があるので、
まずは目立たない部分から使うようにしましょう。
保革クリーム・レザーオイルを塗る
革は革でもスウェード生地や
エナメルなどの金属部品があると使えないものの、
保革クリーム・レザーオイルを塗って臭いを抑えることができます。
少量の保革クリーム・レザーオイルを革に塗った後、
柔らかい布で伸ばすようにしながら拭き取ります。
保革クリームやレザーオイルというのは、
防水性が高めたり汚れが付着しにくくなるといった
革製品の耐久性を高めてくれるほか、
艶を出したり、触り心地を良くしたり、
革を柔らかくしたり風合いを高めるなど、
様々な効果が期待できます。
新品の革製品であれば保革クリームやレザーオイルを使っていくうちに、
次第になめし剤が取れていくので臭いがしなくなります。
古い革製品の場合も保革クリームやレザーオイルを使うことで、
雑菌の繁殖を抑え臭いの原因物質が取り除かれていくので、
やはり臭いを抑えることができます。
革専用洗剤(革クリーナー)で洗う
革は非常にデリケートなので水洗いすることはできないものの、
革専用洗剤(革クリーナー)を使えば、汚れを洗い流すことができます。
スプレータイプの革クリーナーであれば、
革製品に吹きつけて軽くふき取るだけです。
様々な汚れやにおいの原因物質を洗い流してくれるものの、
ただ革を傷める可能性はゼロではないので、
最初は目立たない部分から使ってみましょう。
クリーニングに出す
自分でいろいろ頑張って工夫をしたけれど、
それでも革製品の臭いが落ちないのであれば、
クリーニングに出すという手もあります。
一般的なクリーニング店でも
革製品のクリーニングを受け付けていたりしますが、
普通のYシャツやスカートなどに比べると、
費用はかなり割増しになってしまいます。
革の手袋のような小さなサイズであっても、
3000円くらいすることがあるので、
クリーニングに出すかどうかはよく考えたほうが良いですね。
革製品の臭い予防は除湿がポイント
新品の革製品を除けば、
革製品の臭いの原因は雑菌だと言えます。
雑菌の繁殖さえ抑えることができれば、
どれだけ汚れが付着しても、
汚れを落とすと臭いはしなくなります。
では、雑菌の繁殖を抑えるには
何をしなければいけないのかというと、
とにかく除湿です。
雑菌は湿度が上がることで繁殖スピードが急加速するので、
湿気を遠ざけることが大切です。
除湿剤を置いておくようにする
革製品を保管する場所の近くには
除湿剤を置くなどして湿気を抑えるようにしましょう。
革靴であれば、靴箱の中に除湿剤を入れておくことで、
革靴や靴箱の臭いを抑えることができますね。
もしくは新聞紙でくるむだけでも湿気から革製品を保護してくれて、
臭いだけじゃなくてカビの繁殖も抑えてくれます。
革靴はシューキーパーを使う
革靴は玄関にそのまま放置するのではなくて、
シューキーパーを使うほうが通気性を保つことができるし、
型崩れも防ぐことができます。
シューキーパーは木製のモノを使ったほうが良いですが、
新聞紙を丸めたものを詰め込むだけでも良いです。
臭い革靴の消臭には菌ピタ君がおすすめ
革靴の臭いが特に気になるのであれば、
菌ピタ君という消臭グッズを使うのがオススメです。
菌ピタ君は中敷き(インソール)タイプの消臭グッズで、
靴にはめるだけで何度でも使うことができます。
菌ピタ君にはミクロレベルにまで細分化された活性炭が織り込まれていて、
活性炭が様々な物質を吸着してしまいます。
空気中の水分のほか、皮脂や垢などの汚れ、雑菌なども活性炭が吸着してしまうので、
菌ピタ君を装着するとほどなく、革靴の臭いが気にならなくなります。
菌ピタ君なら消臭スプレーのように薬品を使うわけじゃないので、
革を傷める心配もありません。
2~3足を用意して、使いまわすようにすればかなり長持ちするし、
蒸れやすい革靴の中の湿度も下がって、快適に過ごせるようになります。
今なら返金保証もついているので、試しに使ってみてはいかがでしょうか。
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