デフロスター効かない|車曇り止めボタンが効かない原因と対策

エアコンの役目は主に車内を室温を快適な温度に保つためで
デフロスターは窓(フロントガラスなど)の曇り取りが主な役割。

梅雨時期やウィンターシーズンで車内に雪が入ってしまうと、
外気に対して内気(車内の空気)の方が温度・湿度が高くなり、
窓が曇り始めて車内から外が見えにくくなります。

本来であればデフロスターのスイッチをオンにすれば、
窓の曇りが取れていくはずなのに、スイッチを入れても、
デフロスターが作動せず、窓の曇りも取れない!?

デフロスターが故障したかも!?
そんな時に考えられる原因や対策方法をまとめています。

簡単に説明をすると、故障個所として考えられるのは、

  • フラップ・スイッチの故障
  • 電気系統の故障(ヒューズ切れや、断線)
  • システムの故障
  • ブロアモーターの故障
  • ワイヤーケーブルの断線・故障

といったものがあります。

この中で、自分でDIYで修理できるとしたら、
ヒューズ切れくらいです。

その他の故障を修理・部品交換するには、
ダッシュボードを取り外すなど、大掛かりな修理が必要になるので、
中古車修理工場、もしくはディーラーに
修理を依頼する必要があります。

車検の検査項目ではないものの、
車を安全に走行させるために、運転手は、
デフロスターを正常に動作させておく義務があります。

デフロスターが効かない状態で車を走らせるのは、
道路交通法から考えると違反と見なされる可能性があるグレーゾーンです。

いずれにしても早目の修理が必要なのは間違いありません。

デフロスターが効かない場合の故障原因

デフロスターが効かないな、と思ったときに、
まず最初にやってもらいたいのが、
オン・オフをカチカチと何度か繰り替ええしてもらうこと。

たまたま電気系統の接触不良が起きているだけかもしれません。

それでも、デフロスターが効かない場合には、
原因を詳しく探る必要がありますが、
故障の疑いのある箇所を具体的に挙げていくと、

  • フラップ・スイッチの故障
  • 電気系統の故障(ヒューズ切れや、断線)
  • システムの故障
  • ブロアモーターの故障
  • ワイヤーケーブルの断線・故障
  • エアコンも効かない場合

といったものがあります。

フラップ・スイッチの故障・ケーブルの断線

デフロスターが効かなくなっている場合、
自動車整備工場の整備士が真っ先に疑うのが、
デフロスター周りの部品の物理的な破損と言われています。

特にフラップといって、
空気の送風方向を切り替える部品が
故障しているケースが多く見られます。

車のダッシュボード内(インパネの裏側)には、
ブロワ―ファンという空気を吸い込んで
車内に風を送る部品があります。

ブロワ―ファンから送られてきた暖かい空気を、
フラップによって吹き出し方向が帰られているわけですが、
フラップが折れたり、方向が変更できなくなるせいで、
車内に空気を供給できなくなるわけです。

もしくは、デフロスターのスイッチが物理的に破損していて、
電気的にスイッチがオンに切り替えることができず、
デフロスターが効かなくなっている可能性もあります。

電気系統の故障(ヒューズ切れや、断線)

デフロスターを動かすためにはエアコンと同じく、
電力を必要とします。

電力の供給が閉ざされれば、
当然、デフロスターも効かなくなります。

電源(バッテリーなど)とデフロスター周りの部品をつなぐ
ケーブルが途中で断線していたり、ヒューズが切れていると、
電力が供給できなくなり、デフロスターは効かなくなります。

ちなみに、車に取り付けられているヒューズは、
家庭で言うとブレーカーの役割を果たしています。

何らかの原因で電装品(ランプやエアコンなど)に、
許容範囲を超えた電流が流れ込み、電装品が壊れるのを防ぐために、
過剰電流が発生するとヒューズが先に切れる仕組みになっています。

ヒューズは消耗品でもあり、経年劣化する部品でもあるので、
年数に応じて交換が必要になります。

システムの故障

現代の車は、システムによって自動でエアコンの温度が調整されたり、
ヘッドライトも周囲の明るさに応じて自動で点灯・消灯したりします。

目につく部分以外でも、様々な機能がシステムでコントロールされていて、
デフロスターを動かすためにもシステムの働きが関わってきます。

もし、システムにソフトウェア的・ハードウェア的な
異常が発生していた場合にも、
デフロスターが効かなくなることがあります。

システム異常が発生しているかどうかは、
中古車修理工場やディーラーに車を持ち込んで、
専用のテスターでチェックしてもらう必要があります。

ブロアモーター(ブロアファン)の故障

デフロスターはすごく単純な構造をしていて、
エンジン回りで暖められた空気を、
ブロアファンという扇風機のような部品で、
車内に送り込んでいます。

もし、ブロアファンが何らかの原因で破損していたり、
回らなくなっている場合には、
デフロスターは効かなくなります。

もしくは、ブロアファンを回すためには、
ブロアモーターが作動しなければいけません。

ブロアモーター自体が故障していたり、
ブロアモーターに電力が供給できなくなっていると、
やはり、デフロスターは効かなくなります。

関連ページ:ブロアモーター交換修理費用|オートバックスのブロアモーター交換費用は?

ワイヤーケーブルの断線・故障

フラップを動かしたり、
スイッチの切り替えとフラップの動作を連動させるには、
ワイヤーケーブルが使われています。

ワイヤーケーブルが断線していたり、
何らかの故障が発生しているせいで、
デフロスターは効かなくなることがあります。

エアコンも効かない場合

デフロスターだけではなくてエアコンも効かない場合。

エアコンのスイッチをオンにしても、
冷たい風・暖かい風のどちらも送られてこない場合、
エアコンフィルタの目詰まりや、
ブロアモーターの故障の可能性が高くなります。

ちなみに、エアコンから冷風のみがでなくなっているのなら、
エバポレーターという空気を冷やす機械が
故障している可能性が高くなります。

関連ページ:車のエアコンが効かない原因@冷房・暖房問わず修理代は?

デフロスターとデフォッガーの違い

デフロスターと同じ働きをする
デフォッガーという部品もあります。

デフォッガーは後部座席後ろのリアガラスに
埋め込まれている電熱線によって、
曇りった窓ガラスの曇りを取っていきます。

デフロスターと違ってデフォッガーだと、
電力を多く使用することになるので、
長時間の使用はバッテリーに負担をかけることになります。

そのため、デフォッガーの消し忘れを防ぐために、
15分とか一定時間が経過すると、
自動でデフォッガーが切れるようになっている車も多いです。

フロントガラスが曇る原因

フロントガラスが曇るのは、
車内で湿気を多く含んだ暖かい空気が、
外気によって冷えたフロントガラスにあたることで、
空気中の水蒸気が液化するためです。

小学校や中学校の理科の教科書に載っていましたが、
空気というのは、温かくなればなるほど、
より多くの水分を水蒸気として蓄えられるようになります。

夏になって気温が高くなると空気がジメジメとするのも、
気温上昇に合わせて空気中の水分量が増えるからです。

湿度が上がれば上がるほど、汗が気化しにくくなり、
汗と空気中の水蒸気が体にまとわりつき、
ベトベトしたような感覚になるわけです。

逆に空気が冷えることによって、
蓄えられる水分量が低下します。

カップラーメンにお湯を注いで3分待つと、
ふたの裏にびっしりと水滴がついているのも、
湯気が蓋によって冷やされるからですね。

関連ページ:車内湿気取り|車内の湿気取り対策や湿気臭い原因はエアコン臭?

フロントガラスの曇りが一時的なモノであれば良いですが、
デフロスターが故障していたりエアコンが機能していない場合、
車内に湿気がたまりっぱなしになってしまうことがあります。

そうなると怖いのはカビの繁殖です。

エアコンのエバポレーターなどは実はカビが発生しやすい場所なので、
エアコンがかび臭い場合などは、修理が厄介かもしれません。

関連ページ:車カビ臭い原因|カビ臭いエアコンを消臭・カビ除去掃除するなら?

デフロスターが効かないまま車検は通るの?

車検場で行われている検査項目(法定点検)の中には、
デフロスターの状態をチェックする項目は見当たりません。

同一性の確認車検証や申請書類の記載内容と、車両が同一であるかの確認。
外廻り検査自動車の外観(車体・灯火類など)に問題がないかの確認。
サイドスリップ検査前輪タイヤの横滑り量(直進安定性)の確認。
ブレーキ検査前輪・後輪・駐車ブレーキの制動力の確認。
スピードメータ検査実際の速度と、速度表示機器との誤差の確認。
ヘッドライト検査ヘッドライトの光量・光軸が、基準値内であるかの確認。
排気ガス検査排出ガスのCO(一酸化炭素)と、HC(炭化水素)の濃度の確認。
下廻り検査車両下部の不具合(かじ取り装置・オイル漏れなど)の確認。

引用元:検査コース(車検場)の流れ | ユーザー車検の受け方

ただ、国の定めている保安基準を調べてみると、
曇り止め機能(窓ふき器)が正常に動作する状態にしなければいけない、
という風に規定されている記述があります。

この規定に照らし合わせて考えると、
デフロスターが効かない場合には曇り止め機能が使えない状態とみなされます。

ということは、検査の過程で
デフロスターが効かないことを発見されたら、
車検には通りません。

関連ページ:イエローハット車検費用|etc持ち込みセットアップ料金や廃車費用

もし、デフロスターが効かない状態で走行し続けて、
警察にデフロスター故障を見つかった場合には、
道路交通法違反で罰則を受ける可能性もあります。

第四十五条 自動車(二輪自動車、側車付二輪自動車、カタピラ及びそりを有する軽自動車並びに被牽けん引自動車を除く。)の前面ガラスには、前面ガラスの直前の視野を確保できるものとして、視野の確保に係る性能等に関し告示で定める基準に適合する自動式の窓ふき器を備えなければならない。
2 前項の規定により窓ふき器を備えなければならない自動車(大型特殊自動車、農耕作業用小型特殊自動車及び最高速度二十キロメートル毎時未満の自動車を除く。)には、前面ガラスの外側が汚染された場合又は前面ガラスに水滴等により著しい曇りが生じた場合において、前面ガラスの直前の視野を確保でき、かつ、安全な運行を妨げないものとして、視野の確保に係る性能等に関し告示で定める基準に適合する洗浄液噴射装置及びデフロスタを備えなければならない。ただし、車室と車体外とを屋根、窓ガラス等の隔壁により仕切ることのできない自動車にあつては、デフロスタは備えることを要しない。
(速度計等)

出典:道路運送車両の保安基準

効かないデフロスターの修理代は?

デフロスターが効かない場合、

  • フラップ・スイッチの故障
  • 電気系統の故障(ヒューズ切れや、断線)
  • システムの故障
  • ブロアモーターの故障
  • ワイヤーケーブルの断線・故障

と言った故障原因が考えられるわけですが、
自分で修理できるとしたらヒューズ切れくらいでしょう。

ヒューズ自体はオートバックスやイエローハットなどで、
数百円程度の価格で購入できます。

ヒューズはヒューズボックスというところに集められていて、
運転席の足元付近か助手席のグローブボックスの裏
あたりにあるのが一般的。

ヒューズボックスを見つけるのは難しくないものの、
ヒューズにもいくつか種類があるうえに、
どのヒューズがどこに使われているのか?
素人が見極めるのあh少し難しいものがあります。

説明書を見ればわかるようになっているはずなんですが、、、
素人向けに書かれているとは言えないレベルです。汗

なので、効かないデフロスターを修理するためには、
いずれにしても、中古車修理工場、もしくはディーラーに
修理を依頼する必要があります。

どこがどんな風に故障していて、どの部品の交換が必要なのか?
実際に見てもらうまでは分からないものの、
ただ、ダッシュボードを丸ごと取り外すという、
意外と大掛かりな修理になります。

インパネで隠されている車の内側を丸裸にして、
故障個所を特定したり、修理しなければいけないので、
修理に必要な時間がそれだけ長くなります。

自動車の故障修理費用というのは、
基本的に1時間当たりの作業工賃と作業時間の
掛け算によって算出されています。

部品自体の価格が安かったとしても、
面倒な修理になればなるほど、
修理代も跳ね上がってしまうんです。

たかが、デフロスターの故障と言えど、
5万円以上もの修理代の見積もりになる可能性もありえます。

スポンサードリンク

シェアする

フォローする