パスポートの査証欄を見てみると、
パスポートの発行日や有効期限、
などなどがアルファベット英語表記されています。
他にも、自分の姓名、旅券番号などなど、
様々な部分でローマ字の大文字を使った表記が見られます。
これらのアルファベット(ローマ字)表記には、
どんな意味があって、どんなルールで記入されているんでしょうか?
目次
パスポートの英語の月表現(有効期限、誕生日、発行日…)
パスポートには、
- 生年月日(Date of birth)
- 発行年月日(Date of issue)
- 有効期間満了日(Date of expiry)
の3カ所で英語を使った日付表現が使われています。
日本語での日付表現(年月日)とは順序が真逆になっていて、
日/月/年
という順番で表記されます。
具体的には、「2018年6月23日」は、
パスポート上では
「23 JUN 2018」
という風に表記されます。
・パスポートの月の英語表現一覧
パスポートでは「月」(Month)の表記を数字ではなくて
3文字の略語が使われています。
- 1月:JAN、January
- 2月:FEB、February
- 3月:MAR、March
- 4月:APR、April
- 5月:MAY、May
- 6月:JUN、June
- 7月:JUL、July
- 8月:AUG、August
- 9月:SEP、September
- 10月:OCT、October
- 11月:NOV、November
- 12月:DEC、December
といった感じになっていて、それぞれ、
月を表す英単語の冒頭3文字が使われています。
パスポートの略語の月の英語発音方法
日本人の感覚では、略語が使われていたとしても、
略語が使われる前の英単語の発音をベースに、
短く発音をしたくなりますが、海外の入国審査では、
アルファベットで発音されるのが一般的。
たとえば、「JAN」は「ジャン」ではなくて、
「ジェイ・エイ・エヌ」と発音されます。
6月の「JUN」と7月の「JUL」は、つづりが似ているので、
ただでさえ間違えやすいですが、英語だと「N」と「L」の発音も、
意外と聞き取りにくいものがあるので、注意が必要です。
正式な略語は最後にピリオド
ちなみに、パスポートで使われている付きの3文字略語は、
実は正式なものじゃありません。
英語で略語を使う場合には、
最後にピリオド「.」を入れる決まりになっていますが、
パスポートにはピリオドは見当たらないですよね。
さらに9月(September)はパスポートだと「SEP」ですが、
正式には「SEPT.」と4文字略語が使われるようです。
唯一、5月の「MAY」に関しては最初から3文字なので、
略語とはみなされず、最後にピリオドを付ける必要がないため、
パスポートでも正しく表記されています。
パスポートの性別は「F」か「M」
パスポートの性別(Sex)でも
「F」か「M」のアルファベットが使われています。
「F」は英語で女性を表す「female」の略で、
「M」は英語で男性を表す「male」の略です。
「man」も確かに男性を表すものの、広義では「人間」を意味しますし、
もし、男を「man」と表記するならば、女性は「woman」となるはずなので、
パスポートの性別の「M」は「male」だと考えるのが妥当でしょう。
パスポートの型の「P」の意味は?
パスポートには「型」というものがあり、
そこには「P」と表記されていますが、
ココは日本で発行された日本人のパスポートならば、
全員が「P」です。
国によっては査証(ビザ:VISA)を意味する
「V」などが使われることもあるようで、他にも、
- PD
- PM
のように、2文字が使われることもあるようです。
Pに続いて表記されるアルファベットにも意味があるらしく、
ICチップが内蔵されていなくて機械で読み取れない旅券は「PM」と表記されるなど、
主に入国審査で係員の手続きをスムーズに進めるために必要な情報ですね。
パスポート番号(旅券番号)のアルファベット2文字
パスポート番号(旅券番号)は、
「TA1234567」のように、
アルファベット2文字+数字7文字(7ケタ)
という構成になっていることがわかります。
旅券番号はどんな風に割り当てられるのかというと、
まず冒頭のアルファベットは「M」か「T」のどちらかになります。
有効期間が10年のパスポートは「T」(Ten)となり、
有効期間が5年のパスポートは「M」(Multiple)となります。
2文字目のアルファベットは、
7ケタの数字をパスポート番号に割り当てて行って、
「9999999」まで尽きたら
アルファベット順に変更される仕組みになっています。
10年パスポートで言えば、
「TA」→「TB」→「TC」といった順に更新されるようです。
ただ、アルファベットの中でも「O」「J」「L」に関しては、
数字と紛らわしいので、使用されていないようです。
またアルファベットの「Z」には特別な意味があり、
海外の領事館でパスポート発行された場合にだけ「Z」が使われます。
入国審査・出国審査の際に、係員がパスポートをチェックする際、
パスポート所持者の海外滞在経験を判断する目安に使うようです。
5年パスポートはなぜ「F」じゃなくて「M」?
素直に考えると、5年パスポートは「Five」で「F」になりそうですが、
歴史的背景が反映されています。
パスポートはもともと10年用というのがなくて、
1回しか使えないシングルパスポート(S,Single)と、
有効期間5年以内は何度でも繰り返し使える5年パスポートがありました。
繰り返しのことを英語では「Multiple」という英単語になるため、
5年のパスポートは「M」が使われます。
姓名のアルファベット(ローマ字)の注意点
所持人自著欄を日本語(漢字・ひらがな)で書いても構わないものの、
「姓/Suname」と「名/Given name」に関しては、
ローマ字で記載しなければいけません。
生まれてから慣れ親しんできた氏名であれば良いですが、
自分の子供の名前となると、
ついうっかりアルファベットを書き間違えてしまうことがあるので気を付けましょう。
関連ページ:パスポート代筆書き方|子供が赤ちゃん・小学生のパスポートサインは?
同じように、結婚して苗字(姓)が変わると、苗字(姓)をアルファベットで書く際、
書き方を間違えないように気を付けなければいけません。
関連ページ:新婚旅行のパスポート・クレジットカードは旧姓のまま使用可?航空券は旧姓併記?
ヘボン式ローマ字で大文字で記入
ローマ字にも厳密にはいくつかの種類があり、
パスポートではヘボン式ローマ字の大文字で記載する規則となっています。
ヘボン式ローマ字では、いくつか気を付けなければいけない字(ひらがな)があります。
- し→○SHI(×SI)
- ち→○CHI(×TI)
- つ→○TSU(×TU)
- ふ→○FU(×HU)
- じ→○JI(×ZI)
- ず→○ZU(×DU)
- ぢ→○JI(×ZI)
- づ→○ZU(×DU)
- しゃ→○SHA(×SYA)
- しゅ→○SHU(×SYU)
- しょ→○SHO(×SYO)
- ちゃ→CHA(×CYA、TYA)
- ちゅ→○CHU(×CYU、TYU)
- ちゃ→○CHO(×CYO、TYO)
- じゃ→○JA(×ZYA)
- じゅ→○JU(×ZYU)
- じょ→○JO(×ZYO)
「ん」は「N」か「M」
撥音の「ん」は減速として「N」を使います。
「本田(ほんだ)」さんのパスポートのローマ字は、
「HONMA」となります。
ただ例外があって、「ん」に続くひらがなをローマ字にすると
「B」「M」「P」になる場合には、「N」ではなく「M」にします。
具体的に「難波(なんば)」さんの場合には、
「NAMBA」となります。「NANBA」にするのは間違いで、
パスポート申請の際、窓口で訂正されます。
長音(伸ばす音)の「O」「U」は省略or特例で「H」も使える
「佐藤(さとう)」さんや「大野(おおの)」さんのように、
長音(伸ばす音)の「お」や「ゆ」がある場合、
「O」「U」と表記せずに省略するのが原則です。
「佐藤(さとう)」さんであれば「SATO」となり、
「大野(おおの)」さんの場合は「ONO」となります。
「ONO」だと「小野(おの)」さんと一緒になるので、
日本人としては少し違和感を感じるものがありますが、
現在では特例も認められています。
「H」を使った長音表現が認められるようになって、
「佐藤(さとう)」さんは「SATOH」
「大野(おおの)」さん「OHNO」
と表記するのも認められるようになりました。
姓名のアルファベット(ローマ字)は一生変更不可
姓名のローマ字表記に使用したアルファベットは、
実は生涯にわたって変更することができません。
一番最初にパスポートを発行してもらったときに記入した
ローマ字をその後もずっと使い続けなければいけない決まりになっています。
なので、佐藤さんがすでに「SATO」で
パスポートを発行してもらっていた場合には、
「SATOU」には変更することができません。
特殊な例だと、名前が「りりこ」さんは本来であれば「RIRIKO」で
現在は「LILICO」でも認めてもらえるようですが、
その後、変更は効かないので、よくよく考えてパスポート申請したほうが良いですね。
英語の日付表現
海外では日付を表現する場合、
大きく分けてアメリカ式・イギリス式というのがあります。
たとえば、8月11日を英語表記する場合、
- August eleventh / August 11th [アメリカ式]
- eleventh of August / 11th of August [イギリス式]
といった感じになります。
カジュアルな日付表現だと、略語を使って
- Jun. 10 (6月10日)
- Aug 5 (8月5日)
- 11 of Sept. (9月11日)
- 27 of Feb. (2月27日)
といった感じでもOK。
「私の誕生日は2月6日です」と書くには、
- My birthday is February sixth.
- My birthday is February 5th.
- My birthday is 5th of February.
- My birthday is sixth of February.
- My birthday is Feb. sixth.
- My birthday is Feb. 5th.
といった感じになります。
日にちの英語表現
1日 1st / first
2日 2nd / second
3日 3rd / third
4日 4th / fourth
5日 5th / fifth
6日 6th / sixth
7日 7th / seventh
8日 8th / eighth
9日 9th / ninth
10日 10th / tenth
11日 11th / eleventh
12日 12th / twelfth
13日 13th / thirteenth
14日 14th / fourteenth
15日 15th / fifteenth
16日 16th / sixteenth
17日 17th / seventeenth
18日 18th / eighteenth
19日 19th / nineteenth
20日 20th / twentieth
21日 21st / twenty first
22日 22nd / twenty second
23日 23rd / twenty third
24日 24th / twenty fourth
25日 25th / twenty fifth
26日 26th / twenty sixth
27日 27th / twenty seventh
28日 28th / twenty eighth
29日 29th / twenty ninth
30日 30th / thirtieth
31日 31st / thirty first