一昔前だと、子供の分のパスポートは、
親のパスポートに併記できる時代もあったそうです。
けれども現代は生まれたばかりの新生児であっても、
海外に出ていくにはパスポートが必要になります。
日本人1人につきパスポートは必ず1つ必要、
というわけですね。
パスポートを家族全員で申請する場合には当然、
家族全員分のパスポートが必要になるわけですが、
家族バラバラに申請するんじゃなくて、1度に申請することで
パスポート発行に関わる手間や費用を省くことができます。
戸籍謄本や本人確認書類などの必要書類がスムーズにそろえば、
パスポートは1週間ほど(6日~8日)で発行してもらえるものの、
戸籍謄本を郵送で取り寄せなければいけな勝ったりすると、
パスポート発行までに2週間以上の日数がかかることもあります。
海外旅行に行くことが決まったら、できるだけ早めに
パスポートの取得申請をしておく必要があります。
関連ページ:パスポートいつまでに必要?海外旅行出発何日前までにアメリカ esta申請?
そもそも、海外旅行のツアー会社や航空会社によっては、
予約の際にパスポート番号を記録しなければいけないこともあるので、
くれぐれもパスポートの発行の遅れに気を付けるようにしましょう。
目次
家族全員のパスポートなら戸籍謄本1枚でOK
パスポートを家族全員分申請する場合に
大きなメリットとなるのが戸籍謄本が一つで済むこと。
戸籍謄本(戸籍抄本)は本来であれば、
1人につき1枚必要になります。
けれども戸籍謄本には同じ戸籍の構成員(家族)
全員分の情報が掲載されているので、
申請時に1枚用意すれば、家族全員の証明になるというわけです。
参考サイト:よくある質問(Q&A)|東京都生活文化局
Q2 家族で申請するのですが、戸籍は人数分必要ですか?
ご家族で同時に申請するときは戸籍謄本を1通だけ用意してください。ただし、お仕事・学校の都合等で別々に申請されるときは、それぞれご自分の戸籍をご用意いただくことになります。
戸籍謄本(戸籍抄本)を発行してもらうには、
450円の費用が掛かります。
家族5人でバラバラに申請すると、
450円X5で2250円もかかりますが、
1回で家族全員分の申請をすれば450円で済むので、
1800円も節約することができますね。
戸籍謄本と戸籍抄本の違い
戸籍謄本とよく似た言葉として戸籍抄本というのがありますが、
何が違うのかというと、記載されている家族の人数が違います。
戸籍抄本というのは、ある特定の人物が
その戸籍に在籍していることを証明する書類です。
それに対して、戸籍謄本は戸籍全部事項証明書とも呼ばれるように、
その戸籍に在籍する構成員全員を証明する書類になります。
パスポートの申請で住民票も必要になるケース
パスポートの申請にあたっては、
たいていの場合は戸籍謄本だけあれば良いんですが、
場合によっては住民票も必要になるケースもあります。
パスポートセンター側で手続きを進める際、
わざわざ住民票を参照しなくても住基ネット
(住民基本台帳ネットワークシステム)で、
住民票の情報を確認できるからです。
では、どんな場合に住民票が必要になるのかというと、
- パスポートセンターに住基ネットを通じて、自分の住民票情報を見られたくない場合。
- 居所申請が必要な場合
の2つのケースがあります。
居所申請とは、パスポートを申請する際に、
住民票登録している都道府県ではなくて、
住民票していないけれど現在住んでいる都道府県で、
パスポート申請することです。
たとえば、大学進学で一人暮らしを始めるために引越しをしたけれど、
住民票は実家にしたまま、といったケースが該当します。
関連ページ:住民票移さないとどうなる?デメリットは罰金?理由は住民税?
居所申請するには、申請日前6か月以内に発行された
住民票の写し(1通)が必要になります。
参考サイト:申請・受領に必要な書類|東京都生活文化局
次の方は、申請日前6か月以内に発行された住民票の写し(1通)が必要です。
別の日・別の場所でパスポートの申請するなら戸籍抄本が必要
戸籍謄本は、ただ見せれば良い書類ではなくて、
申請書類と一緒に提出をしなければいけません。
もちろん、コピーではなくて原本が必要になるので、
家族の誰かが別の日・別の場所で申請する場合、
戸籍抄本が別に必要となります。
戸籍謄本・戸籍抄本を郵送で請求する場合
パスポートを発行してもらうためには
戸籍謄本(戸籍抄本)が必要になるわけですが、
戸籍謄本(戸籍抄本)を発行してもらうためには、
本籍地の自治体で手続きをしなければいけません。
本籍地の自治体に住んでいるとか、
自転車や車や電車ですぐにいける距離であれば良いですが、
本籍地とはずっと離れた地域に住んでいる場合。
戸籍謄本(戸籍抄本)を発行してもらうためには、
郵送で請求することができます。
必要になる書類には
- 戸籍郵送請求書
- 返信用封筒
- 本人確認書類の写し等
- 定額小為替証書(手数料)
の4つです。
戸籍郵送請求書
自治体によってルールが微妙に異なるので、
正確には「自治体名 戸籍 郵送」と検索して確かめてください。
たとえば「札幌市北区 戸籍 郵送」と検索することで、
札幌市北区役所の戸籍謄本(戸籍抄本)の郵送について
説明しているページが見つかります。
請求フォーマットが用意されていて、ダウンロードできるなら、
そのフォーマットに従って記入をしましょう。
特に指定がない場合にはA4用紙に
下記のような内容を記入します。
■請求者情報
- 請求者
- 筆頭者
- 戸籍筆頭者との続柄
- 住所
- 連絡先
- 生 年 月
- 個人事項証明書
- 使用目的:パスポート発行のため
■請求内容
- 必要なもの:○○の戸籍謄本を1通
- 必要枚数
請求内容の「必要なもの」の○○は請求者の名前を書きます。
また、戸籍謄本ではなく戸籍抄本の場合は適宜、書き換えてください。
返信用封筒
発行してもらった戸籍謄本(戸籍抄本)を
郵送で返送してもらうために返信用封筒も同封する必要があります。
パスポート申請時に、
戸籍謄本(戸籍抄本)に折り目がついていても構わないので、
返信用封筒のサイズは問いません。
ただ、返信用封筒には、あらかじめ切手を貼っておく必要があり、
戸籍謄本1通で済む場合には82円分で足りるはずです。
ただ、家族が多くて戸籍謄本の枚数が2枚以上になる場合、
82円では足りなくなる可能性があります。
だいたいの目安ですが、5人家族だと戸籍謄本が
2枚分になる可能性が出てくるので92円分の
切手を用意しておくのが良いですよ。
本人確認書類の写し等
住所を確認できる本人確認書類が必要で、
運転免許証もしくは、健康保険証などのコピーも
同封して送付する必要があります。
パスポートも本人確認書類として使えますが、、、、
パスポート申請ように戸籍謄本を請求するには使えないですね。
定額小為替証書(手数料)
戸籍謄本の発行手数料(1通で450円)は、
封筒に現金を入れて送付することはできません。
定額小為替証書というのを購入して、
送付することになります。
定額小為替証書は郵便局のみで購入可能で、
コンビニなどで購入できません。
さらに郵便局内のゆうゆう窓口や普通の窓口、
郵便窓口ではなく貯金窓口のみで、
定額小為替証書が購入できます。
子供(赤ちゃん)のパスポート申請について
子供(赤ちゃん)のパスポート申請をする際には、
通常とは別のルールがいくつかあります。
関連ページ:乳児パスポート|申請必要書類や乳児のパスポート本人確認は?
パスポート有効期間は5年間のみ
20歳未満の未成年が発行してもらえるパスポートは、
有効期間が5年のみです。
20歳以上の成人にならないと、
有効期間10年のパスポートは発行してもらえません。
その代わり12歳未満の場合には、
パスポート発行手数料(収入印紙分のみ)が大幅に安くなります。
関連ページ:パスポート年齢確認|満年齢って?10年パスポートの年齢制限
子供の身分証(本人確認書類)に使えるもの
未成年が自分でパスポート申請するのであれば、
子供の氏名の記載された健康保険証か母子手帳が
身分証に代わりに使えます。
もしくは法定代理人(親権者か後見人)の運転免許証なども
身元確認書類として使うことができるので、
家族全員分のパスポートを申請する際に、
子供の身分証明書を別途用意する必要は特にありません。
赤ちゃんでもパスポート写真は1人で撮影
まだ首の座っていない赤ちゃんであっても、
パスポートに掲載する写真は1人で撮影しなければいけません。
抱っこして撮影するのであれば、
模様のない無地の洋服を着るようにして、
背景に柄や洋服のしわが映らないようにしなければいけません。
赤ちゃんの顔写真を撮影するなら、
ベッドに寝かせて真上から写真を撮るのも一つの方法です。
関連ページ:パスポート写真に影がある|写真の影を消すには?どのくらいならok?
パスポート申請者署名・所持人署名欄などの記入は?
所持人自署欄に関しては、パスポートにそのまま転写されるので、
小学生以上であれば自分で記入・署名しなければいけません。
まだ漢字を覚えていない場合には、
ひらがなでも良いというルールになっています。
未就学児であれば親権者(法定代理人)が代筆できるし、
その他の申請者署名も代筆が認められています。