目次
指がぱっくり割れる原因は肌の乾燥
指先にあかぎれができるだけじゃなくて、
しだいにひび割れて浸みるようになり、
最終的にぱっくり割れて血も出るようになってしまった!
いわゆる手荒れが悪化した状態ですが、
指がぱっくり割れるほど手荒れがひどくなる原因としては、
- 手・指先の乾燥
- 皮膚バリア機能の低下
- 乾燥による角質の硬化
といったものがあります。
手・指先の乾燥
手・指先がぱっくり割れる最大の原因は乾燥です。
肌(皮膚)が乾燥して水分がどんどん失われることによって、
皮膚の持つ様々な機能が奪われてしまいます。
私たちの体の約60%は水分でできていると言われるように、
身体を健康な状態で保つためには水分を欠かすことはできません。
仮に2%程度の水分を失うだけでも、めまいがしたり、
気分が悪くなるといった体調不良を感じるようになります。
手や指先にだって同じことを当てはめることができて、
素手で水仕事や紙を頻繁に触ることが多く、
肌表面の皮脂が奪われ、肌表面の皮膚組織に傷が入り始めると、
肌内部の水分が徐々に肌の外へと流れだしていきます。
肌が乾燥することで、バリア機能が失われ、
外部の刺激に対する抵抗力が低下します。
さらに乾燥した皮膚は保湿力も下がっているので、
肌内部の水分が奪われやすい状態。
そんな状態で水仕事を続けようものなら、
さらに水分を奪われ続けることになります。
肌の乾燥を改善&予防することが、
手・指先がぱっくり割れを治すために
絶対に必要なことになります。
皮膚バリア機能の低下
手・指先がちょっとくらい乾燥しても、
本来であれば、しもやけしたように肌がぼんやりと赤くなったり、
ささくれがポツポツできる程度で済みます。
私たちの肌表面にはバリア機能というものがあり、
バリア機能によって外部の刺激から肌を守ってくれているからです。
けれども、肌のバリア機能は
乾燥によって能力が低下します。
通常であれば、なんてことのない刺激でも、
肌の内部にぐんぐんダメージが及ぶようになります。
肌表面ちかい組織だけじゃなく、さらに内側にある組織まで、
ドンドン傷つけられることで、手荒れの症状が悪化。
手・指先の乾燥とバリア機能の低下を放っておけばおくほど、
ダメージが肌の奥深くまで入り込むようになり、
手・指先がぱっくり割れを招くようになります。
手・指先がぱっくり割れを改善するためには、
能力低下したバリア機能も補う対策も必要になります。
乾燥による角質の硬化
肌組織というのは乾燥すると硬くなる性質があります。
私たちの皮膚はケラチンを主成分としたタンパク質でできていて、
タンパク質は水を含むと柔らかくなる性質を持っています。
肌が乾燥するとシワができるのも、
タンパク質が蓄えている水分量が減り、
タンパク質が硬くなってしまうから。
手・指先が乾燥して皮膚が乾燥し始めると、
当然、肌表面にある角質層のタンパク質が弾力を失います。
角質層が硬くなることで、
肌が「裂ける」という症状が起きるようになり、
手・指先がぱっくり割れを起こすようになります。
ぱっくり割れの放置は危険!
手や指先がぱっくり割れるのは手荒れの一種ですが、
手荒れの医学的な正式名称は「進行性指掌角皮症」です。
「進行性」という単語が使われているように、
手荒れは放っておくと悪化するケースが多いです。
ごく初期段階であれば、
利き手の親指、人差し指、中指あたりから
指先がカサカサしたり、皮膚が硬くなる(角化)といった症状が起こり始め、
次第に水疱やびらん(ささむけ)も起きるようになります。
さらに放置し続けるとバリア機能が低下してしまい、
皮膚が薄く(菲薄化)なって指紋が薄くなったり、
肌がジクジクして痛みや出血を伴うようになります。
それでも放置をし続けたり、有効な対策をしなかった場合、
手荒れが手の平全体に広がってしまいます。
たかがぱっくり割れだと油断せず、
早目の対策が必要です。
指がぱっくり割れるを起こす原因
手や指先がぱっくり割れてしまうのは、
肌が乾燥することが直接的な原因です。
乾燥した肌は弾力を失って避けやすくなり、
さらにバリア機能が低下することで
ますます乾燥しやすくなり、
手や指先がぱっくり割れが悪化していきます。
では具体的に、肌が乾燥させる原因としては、
どんなものがあるのかというと、
- 水仕事
- 洗剤による肌荒れ
- 血行が悪い
- 代謝機能の低下
といったものがります。
水仕事
手荒れは別名、主婦湿疹とも呼ばれるように、
日常的に水仕事をする人に多い症状です。
特に冬場ともなると、
素手で冷たい水に触りながら食器を洗うなんて、
とてもじゃないですが無理ですよね。
水の温度を高くしてお湯にすることで、
手がかじかんで赤く痛くなるようなことはないし、
食器についた油も落ちやすくなります。
けれども、手の皮脂だって水に溶けだしやすくなり、
肌を乾燥させやすくなったり、バリア機能を弱くしてしまいます。
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洗剤による肌荒れ
食器を洗うための食器用洗剤や、
美容師さんなどであればパーマ液を使う際、
手や指先に薬剤が付着することもあるでしょう。
洗剤に含まれる化学成分の中には、
肌に強い刺激を与えるものも多いです。
たとえば石油系界面活性剤などは、
食器の汚れを乳化させて
洗い落としやすくする洗浄成分ではあるものの、
肌への刺激が強いことで知られています。
洗剤の成分表を見たときに、
- ラウリル酸○○
- ○○ラウリル
といった表記があるものは、
石油系界面活性剤が使われています。
手を強く圧迫する
日常的に手や指先を強く圧迫することが多いと、
やはりぱっくり割れるリスクも高くなります。
たとえば、せっせと勉強して
鉛筆・シャープペンシルで頻繁に字を書いていたら、
指にあたる部分に「ペンだこ」ができますよね。
肌を強く圧迫し続けるということは、
肌にダメージを与えることになります。
圧迫された肌組織(皮膚細胞)が壊死してしまうからです。
そこで、肌の自然な防御反応として、
肌の厚みを増してダメージを和らげるようになるものの、
暑くなった部分には十分な水分が供給されないため、肌が乾燥します。
かかとの皮膚が厚くなるのも、常に圧迫されることが原因ですから、
かかとは全身の中でも特にひび割れが起こりやすい場所なんです。
血行が悪い
健康な肌は新陳代謝を繰り返しています。
新しい皮膚が肌の奥で生成され、
徐々に肌表面まで押し出される仕組みになっています。
けれども、血行が悪くなってしまうことで、
新陳代謝が鈍くなってしまいます。
細胞の生まれ変わりがスムーズに進まなくなると、
当然、新しい皮膚の生成されにくくなります。
本来ならば、すでに剥がれるはずの古い皮膚を使って、
肌表面のバリア機能を維持せざるを得なくなります。
古い皮膚だと保湿力は下がっているし、
バリア機能だって弱くなっている状態。
手や指先の血行不良も、
手や指先がぱっくり割れを招く原因となります。
代謝機能の低下
血液の流れが悪くなっているということは、
リンパの流れも悪くなっていると考えられます。
リンパには主に体内の不要物を回収する
「代謝」の役割があります。
細胞活動によって生み出される老廃物をリンパが回収し、
最終的に体の外へ排泄する仕組みになっています。
けれども、リンパの流れが悪くなって代謝が悪くなると、
老廃物が体内にどんどんたまり始めます。
老廃物というゴミに囲まれた細胞は、
本来持っている機能を十分に発揮できなくなるし、
血液やリンパの流れも悪くしてしまいます。
手や指先の代謝機能の低下も、
手や指先がぱっくり割れを招く原因となります。
なりやすい人
指のぱっくり割れが起きやすい人には、
- 水仕事が多い主婦
- チョークを使う教師・ボルダリング
- 美容師
- 看護師
といった人たちがいます。
指のぱっくり割れの予防や治し方
手・指先がぱっくり割れを予防したり
改善するにはどんな方法があるのかというと、
- 絆創膏を貼る
- 部屋の湿度を40%以上に保つ
- 洗剤、シャンプーなどの刺激を避ける
- 手袋をはめるようにする
- オロナイン+ラップでケアをする
- 皮膚科に受診をする
- ステロイド外用剤(副腎皮質ホルモン剤)を使う
- 内服薬を飲む
- 栄養バランスに気を付ける
- 手・指先をマッサージする
- 手・指先を保湿する
といったやり方があります。
絆創膏(カットバン、キズパワーパッド)を貼る
手・指先がぱっくり割れているとはいえ、
強い痛みを感じるわけでもないし、
血も出ていない、もしくは出血量が少なければ、
絆創膏を貼るだけの応急処置で間に合うことがあります。
100均で売られている安い絆創膏でも良いですが、
良いものを使ったほうが、パックリ割れが治るのを早めることができます。
たとえば、キズパワーパッドであれば、
キズを治す成分が含まれている体液(滲出液)をキズ口に保つ
モイストヒーリング効果があります。
モイストヒーリングとは、
自然治癒力を生かす治療法で、
痛みが少なく、キズは早くきれいに治ることが
分かっています。
マーキュロバンという絆創膏なら、
接着面全体に赤チンが塗られているので、
細菌によるパックリ割れの悪化を防ぎ、
貼った部分からずれることなく
治るのを速めてくれます。
コロスキン・ヒビケア・サカムケアなどの、
液体絆創膏(水絆創膏)も、
透明なジェル状の液体で傷口を覆うことができ、
透明なので目立たないし、
水に触れても傷口をしっかりガードしてくれます。
部屋の湿度を40%以上に保つ
特に空気が乾燥しがちになる冬だったり、
夏でも空調がガンガンに効いて湿度が下がりがちな場合、
手や指先が乾燥しやすくなり、
パックリ割れも悪化しやすくなります。
室内の湿度はできるだけ40%以上に保つことで、
パックリ割れの症状悪化を防ぐことができます。
洗剤、シャンプーなどの刺激を避ける
洗剤やシャンプーに含まれる化学成分(洗浄成分など)は、
健康な肌であれば、それほど刺激を強く受けることはないものの、
指先や手がぱっくり割れるようになると、
刺激が肌内部にまでどんどん入り込んでしまいます。
ぱっくり割れがさらに悪化して、痛みが強くなったり、
出血量を増やす引き金となってしまうので、
素手で直接触れないようにできればよいです。
手・指先を保湿する
パックリ割れを改善するために、何よりも大切なのが、
とにかくパックリ割れした指先や手を保湿することです。
そもそも、指先や手に充分な水分があれば、
パックリ割れが起きることもなければ、手荒れも起きません。
手・指先を保湿すると言っても、実は2つの意味合いがあり、
- 肌内部に水分を蓄える水分保持力を高める
- 肌の水分が奪われるのを防ぐ防御力を高める
という2点を満たす必要があります。
肌に充分な水分を蓄える水分保持力があったとしても、
肌からすぐに水分が奪われるような状態では、
パックリ割れをなかなか改善することはできません。
例えて言うならば、穴の開いたバケツに水を入れるようなものです。
反対に、水分が奪われるのを防ぐだけの防御力があったとしても、
そもそも、肌に水分を蓄える力がなければ、肌は乾燥しっぱなしです。
1つの対策法だけでこの2点を同時に満たすのは難しいものがあり、
それぞれ、別の対策をするのが良いです。
肌内部に水分を蓄える水分保持力を高めるには、
アトピー改善のために開発された肌潤糖を使うのがオススメです。
肌潤糖は砂糖でできた保湿剤で、砂糖の持つ保湿力&浸透力によって、
肌内部に長時間にわたって水分を維持してくれます。
【肌潤糖】赤ちゃんの乾燥したアトピー肌にも使える天然成分の保湿剤
肌の水分が奪われるのを防ぐ防御力を高めるには、
手荒れが悪化しやすい美容師さんの間で評判のファムズベビーがオススメです。
ファムズベビーは赤ちゃんにも使えるほど低刺激の保湿剤で、
肌表面に薄い膜のようなものを作り、肌の防御力を補ってくれます。
肌潤糖もファムズベビーもどちらも、効果が長続きするので、
ちょっとくらい水仕事をしたりしても、そう簡単には流れ落ちることがありません。
朝1回ケアをすれば、夕方くらいまでは、
効果が余裕で維持されるので、1日のうちに何度も、
塗り直す必要がなく、手軽に使うことができますよ。