アクセルを踏んで加速したときや、
エアコンを入れたときに、
キュルキュルという異音がする!?
雨の日の運転中にキュルキュルという異音が
聞こえることもあるけど、これって何が原因なの?
きゅきゅる異音が鳴る状態を修理するとなると
どのくらいの費用か掛かるの?
最もありがちなキュルキュル音の原因は、
ゴム製ベルトのベルト鳴きです。
ゴムが劣化して硬直し始めると金属部品との摩擦が強くなり、
摩擦音がキュルキュルという音になることがあるし、逆に、
金属部品の方に損耗・破損が生じている可能性も考えられます。
キュルキュル音が最も出やすいのはタイミングベルト呼ばれる部品で、
エンジン動力を様々な機械に伝えている部品です。
その他にもいろんなゴム製のベルト部品が車の中で使われているものの、
ゴム製部品は消耗品とみなされていて、あらかじめ修理交換しやすく設計されているので、
修理費用は割と安く済むことが多いです。
関連ページ:車ハンドル異音|パワステのキュルキュル異音やハンドルを切るとカタカタ異音の原因
目次
ベルトの異常がキュルキュル音の主の原因
キュルキュルと音がするのは、
車の内部に使われているゴム製のベルトに原因があります。
車に10年近く乗っていたり、10万キロ近く走ってきた場合など、
ベルトが劣化・磨滅した場合に、音がすることがあります。
もしくは ベルトの張りが緩んでいる場合も、
キュルキュルと異音がすることがあります。
ゴムのベルト類の寿命は一般的には、
5年or10万km程度と言われていて、
放っておくと、走行中にベルトが切れてしまい、
重大な事故につながる危険があります。
タイミングベルトとファンベルトの違い
一口にベルトと言っても、
車にはいろんな種類のベルトが使われているんですが、
最近はファンベルト一つしかない車種も多いです。
ベルトの役割は、エンジンの回転を利用して、
さまざまな補機を動かすためです。
たとえば、
- オルタネータ(発電機)
- ウォーターポンプ
- カーエアコン
といった補機にエンジンの動力を伝えるのが、
ファンベルトの役割です。
以前は、
- オルタネータベルト
- ウォーターポンプベルト
- カーエアコンベルト
といった感じで補機ごとに
ベルトが使われていたものの、
最近では一本のファンベルトで
全ての補機を動かす車が増えています。
一本のファンベルトで動かすことを
サーペンタインベルトとか、
エンジンベルトと呼ばれています。
タイミングベルトと言って、
エンジンの動力を車輪へと伝える
重要な役割を持ったベルトもありましたが、
最近は、タイミングチェーンも普及しています。
タイミングチェーンは文字通り
鉄でできている部品なので、ゴムベルトとはちがい、
キュルキュルと音が鳴ることはありません。
軽自動車の場合には、
タイミングチェーンが使われていることが多いです。
万が一、ファンベルトが切れてしまった場合には、
カーエアコンが効かなるだけじゃなくて、
- 発電できなくてバッテリーが上がる
- ウォーターポンプからエンジン冷却水を回せなくて、エンジンがオーバーヒートして故障する
といった、自走行が不可能な状態に
なってしまう危険があります。
キュルキュルという異音が鳴り始めたら、
早目に点検してもらうべきです。
自分の車はタイミングベルトとタイミングチェーンの
どちらが使われているのかというのは、素人には確認しようがありませんが、
とりあえず、タイミングチェーンは今のところ軽自動車に多く、
タイミングベルトは通常の乗用車やワンボックス、ファミリーカーに多いです。
関連ページ:タイミングベルト交換費用や切れたら?|タイミングベルトは切れる前に交換!
エンジン始動時のキュルキュル異音の原因は?
走り出しの発進時にキュルキュル異音がするのは、
ベルトが硬くなってることが原因として考えられます。
走行しているうちにエンジンが温まり、
ゴムも温まって柔らかくなるので、時期に収まるはずです。
ちなみに、スピードが出ていない低速時は、
走行音(ロードノイズ)が小さいので、
キュルキュル音が耳につきやすい、という理由もあります。
ファンベルト=Vベルト
ゴムベルト部品の種類として、
Vベルトというタイプがあります。
Vベルトは表面がギザギザカットになっていて、
補機に良く絡むような形状しています。
車で使われるベルトの種類は、
たいていVベルトなので、
ファンベルト=Vベルト
と考えて良いです。
プーリーの劣化
プーリーとはベルトが掛けられている回転部分のこと。
プーリーが劣化したり表面が荒れていたりすると、
ベルトをガリガリと磨り減らすことになり、
キュルキュル音を発生させる原因となります。
また、ベルトが緩んでいる場合には、
滑りが生じて摩擦熱が高くなりそのせいで、
プーリー表面が非常に高温になります。
プーリーのさび止めが溶けてダメになったり、
ベルトを溶かしてベルトの劣化を早めることになります。
補機の故障
- オルタネータ(発電機)
- ウォーターポンプ
- カーエアコン
といった補機が故障しかけている場合、
ベルトにかかる抵抗が強くなってしまい、
そのせいで異音がすることもあります。
この場合には、補機を好感しなければいけないので、
修理費用はかなり高額になってしまいます。
オルタネーターとはバッテリーと2つで1セットのような機械部品で、
オルタネーターによって発電した電力をバッテリーが蓄電します。
オルタネーターが故障していた場合、当然、車の電力はどんどん減る一方で、
最終的には車を動かすこともできなくなります。
関連ページ:オルタネーター 交換修理費用 オートバックスの工賃は安い?
エアコンの電力ももちろん、オルタネーターから供給されていますが、
エアコンを動かすには、エバポレーターや送風機(デフロスター)
といった部品も必要になります。
エバポレーターやデフロスターが故障していれば、
当然、冷たいエアコンから空気が出てこなくなります。
関連ページ:デフロスター効かない|車曇り止めボタンが効かない原因と対策
他にも、エアコン周りには様々な部品が使われているので、
ヒューズ切れや敗戦の断線といった故障の影響で、
ベルトの異常が起きる可能性もゼロではありません。
関連ページ:車のエアコンが効かない原因@冷房・暖房問わず修理代は?
ウォーターポンプの故障が疑われる場合には、
できるだけ速やかに車の状態を点検してもらうことをおすすめします。
ウォーターポンプが正常に機能せず、
エンジンを冷却水で冷やすことができなくなると、
エンジンがオーバーヒートを起こす危険があります。
エンジンの温度が高くなればなるほど、エンジンの挙動がおかしくなり、
たとえば、エンジン振動が極端に大きくなることがあります。
関連ページ:エンジン振動が大きい原因と対策|エンジン振動抑えるには添加剤?
高温になったエンジンにウォーターポンプから漏れた冷却水が触れて蒸発し、
ボンネットから煙が上がるようなこともあります。
関連ページ:ボンネットから煙が焦げ臭い|エンジンから白煙・焦げ臭い煙の原因は?
ベルト交換時の注意点
ベルト自体はせいぜい
1本2000円くらいです。
工賃は1時間もあれば修理できるレベルなので、
5000円もあれば十分でしょう。
ただ、音がするファンベルトが複数ある場合、
修理費用もそれに応じて高くなります。
仮に、
- オルタネータ(発電機)
- ウォーターポンプ
- カーエアコン
のベルトが3つとも劣化していて交換となった場合、
少なくとも、2万円以上の費用が掛かることになります。
修理をしてもらえるところは、
ガソリンスタンドやイエローハットなどの
大型カー用品店でもOKです。
ただ、気を付けたいのは、
安いベルトが使われないかどうか?です。
安いベルトだと実は
数百円で手に入ったりするんですが、
劣化が激しかったり、音鳴りがしやすくて、
キュルキュル音が増す危険があります。
信頼できる修理業者に持って行って、
詳しく見てもらったほうが良いですよ。