インフルエンザと言えば、
身体のいろんな機能に障害が出てきますよね。
消化器の活動力が鈍って、
食欲が衰えることが多いのも、
インフルエンザでよくあること。
逆にインフルエンザにかかることで
食欲がいつにもまして、旺盛になることもあるんですが、
インフルエンザと食欲には、どんな関係があるんでしょうか?
目次
インフルエンザで食欲が落ちる原因
インフルエンザになった時に食欲が落ちるのは、
ウイルスをやっつける免疫力を高めるべく、
体内のエネルギーが免疫器官に優先的に集中するからです。
- 病原細菌を貪食する好中球やマクロファージなどの貪食細胞
- ウイルス感染細胞を傷害するナチュラル・キラー(NK)細胞
- 獲得免疫で主役を担うのは抗原特異的レセプターを保持するT細胞やB細胞などのリンパ球
などがあります。
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たとえば、私たちの体には体内酵素というものがあります。
その時の体調に合わせて、
消化に多くの酵素が使われることもあれば、
基礎代謝を高めることにより多くの酵素が使われたりします。
1日に使える酵素の総量は決まっていると言われていて、
体内の酵素の総量が仮に100だとすれば、
基礎代謝に80使ってしまうと消化の方には20しか使えなくなります。
免疫力とは基礎代謝の一種ですから、
インフルエンザウイルスをやっつけるために酵素が大量に消費されるため、
消化に酵素が使われなくなります。
つまり食欲が落ちてしまうわけです。
インフルエンザ中は水分補給はしっかりと
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インフルエンザで食欲が落ちていたり、
食べても吐き気を催して嘔吐してしまう場合、
無理に食べる必要はありません。
時期に食欲が戻ってくるので、
その時に食べれるものを食べると良いです。
ただ水分だけは、こまめに摂るようにして、
脱水にならないようには注意をしましょう。
インフルエンザの高熱の影響で、
汗が大量に出るし、さらに嘔吐で水分が失われると、
脱水を起こす危険があります。
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水分不足は免疫がなかなか上がらなくなるし、
体調をさらに悪化させかねないので、
水分だけはしっかり摂るようにしましょう。
水道水をそのまま飲むだけでも良いですが、
汗や嘔吐と共に、ミネラルも失われてしまうので、
ポカリスウェットやアクエリアス、OS1など、
ミネラル補給も同時にできる飲物がオススメです。
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おすすめの食べ物
食欲がある場合、もしくは食欲が戻ってきたら、
こんなものを食べるようにしたら、
症状を早く改善させることができますよ。
玉ねぎ
玉ねぎにはアリシンという物質が含まれていて、
殺菌作用と抗ウイルス作用があるので、
インフルエンザ対策にはピッタリです。
アリシンとは硫化アリルの別名です。
玉ねぎのあの独特の臭いは、
アリシンが原因だと言われています。
アリシンは熱に弱いという弱点があるんですが、
細胞が壊れて時間が経過すると、
熱に強くなるという性質を持つようになります。
つまり、玉ねぎを切ってから
しばらく時間を置いたのちに、
加熱処理をして食べると良いですよ。
卵
卵と言えばタンパク質豊富な食材。
インフルエンザウイルスによって破壊された細胞を
修復するにはタンパク質が必要ですから、
卵を食べるようにするのが良いです。
しょうが
しょうがに含まれるジンロゲン、ショウガオールには、
殺菌作用と抗ウイルス作用があると言われれています。
他にも、体を温めてくれる作用がありますから、
体温を上昇させて免疫力を上げる効果も期待できます。
ただ、しょうがを生でそのまま食べても、
ジンロゲン、ショウガオールの効き目はほとんどありません。
加熱をして初めて効果がアップするので、
火を使う調理をしてから食べるようにしたり、
乾燥しょうがを食べるようにしましょう。
ヨーグルト
ヨーグルトは腸内環境を整えてくれます。
腸には免疫器官が全体の70%集中していると言われ、
腸の働きが活発になればそれだけ、
免疫力もアップさせることができます。
最近では、ヨーグルトに含まれる乳酸菌が、
インフルエンザ予防や症状緩和に効果があるということで、
かなり注目されるようになっています。
ちなみに、ヨーグルトを食べるときには、
後で触れる通り、脂肪分の少ないものを選ぶと良いですよ。
亜鉛などのビタミン・ミネラル類を豊富に摂ろう
免疫力を高めるには、
ビタミン・ミネラル類を豊富も多めに摂るようにするのが良いです。
ビタミンA
ビタミンAには粘膜を丈夫にしてくれる効果がます。
そのため、インフルエンザウイルスに
そもそもかかりにくくしてくれるし、
合併症を招く危険もヘラ足てくれます。
乳製品や牛乳、卵などに多く含まれています。
ビタミンC
ビタミンCといえば、抗酸化作用があり、
免疫力を高めてくれるビタミンです。
体の中に入ってきたウイルスをやっつける力を
強化してくれます。
レモンやミカンなどかんきつ類に多く含まれているし、
ブロッコリーやホウレンソウなどにも豊富です。
ビタミンD
ビタミンDを多く摂取しておくことで、
インフルエンザにかかりにくくなるという
研究結果が報告されています。
干しシイタケやサンマなどに多く含まれています。
ビタミンE
ビタミンEには、リンパ球や白血球の働きを
促進してくれる効果があります。
ウィルスによって酸化ダメージを受けた細胞の
修復にも有効です。
大豆や玄米、カボチャなどに多く含まれています。
亜鉛
食欲が出てきたら亜鉛を摂るようにしましょう。
免疫力を回復できるほか、味覚の回復もできます。
牡蠣や卵に亜鉛は多く含まれています。
関連ページ:インフルエンザ 味覚障害が戻らない!味がしない原因と治し方
ビタミンB群
ビタミンB1、B2など、ビタミンB群は、
発熱によって失われやすいビタミンです。
ビタミンB群は身体の新陳代謝を促したり、
免疫力を高めてくれる効果があるので、
豚肉、卵、海苔などを多く食べるようにしましょう。
インフルエンザで食べてはいけない禁忌食
インフルエンザウイルスが体に残っている間、
口にするのを避けたほうが良い食べ物もあります。
カフェイン飲料やお酒
カフェイン・アルコールを消化する過程で、
水分を大量に使うことになります。
ただでさえ水分が失われやすい状態になっていますから、
カフェイン・アルコールで余計に水分が奪われないように
気を付けましょう。
高脂肪食品
脂肪分を分解するためには、
胃腸を活発にはたから貸せなければいけません。
消化に手間がかかる分、胃腸に負担をかけますから、
脂肪分が多い食品は避けるようにしましょう。
インフルエンザでも食欲があるケースもある
インフルエンザになってもまれに、
食欲が落ちないケースがあります。
インフルエンザA型の場合には、
胃腸に悪影響が出ることが少ないとも言われてします。
ただ、インフルエンザによって軽い潰瘍が起きると、
胃液の酸度が高くなることがあります。
つまり食べ物の消化スピードが速くなるので、
その分、食欲も増えることがあります。
他にも高熱にうなされて眠れない場合、
睡眠不足によって食欲を増進させるホルモン(グレリン)
の分泌が活発になり、そのせいで、
食欲旺盛になることもあります。
いずれにしても、食欲に任せて食べてしまうと、
消化により多くのパワーを使うことになるため、
あまり食べ過ぎないように注意をしましょう。