インフルエンザになると、
体のあちこちに痛みを感じることが多いです。
風邪ではあまり起きない、
インフルエンザならではの症状なんですが、
首に痛みを感じるのは主に4つの原因が考えられます。
- 関節痛による首の痛み
- リンパが腫れている
- インフルエンザ髄膜炎
- インフルエンザ予防接種
首に痛みを感じるようになった原因や、
痛みを和らげる方法についてまとめてみました。
目次
関節痛による首の痛み
インフルエンザウイルスに感染すると、
ウイルスから身を守ろうとして、
白血球がサイトカインという物質を分泌します。
サイトカインには、
免疫作用や抗ウィルス作用があるんですが、
過剰分泌されてしまうと、臓器を機能不全にする危険があります。
そのため、サイトカインの働きを抑制するために、
プロスタグランジンという物質が分泌されるんですが、
この物質が痛みを生み出すと言われています。
インフルエンザで高熱になればなるほど、
プロスタグランジンの分泌も活発になり、身体に痛みを感じやすくなります。
関連ページ:インフルエンザで膝が痛い|インフル解熱後も足膝の痛みが続く原因は?
解熱鎮痛剤は安易に使わない
鎮痛効果のある薬を飲めば、
首の痛みを和らげることができるものの、
インフルエンザにかかっている最中は、
飲める薬と飲めない薬(近畿薬)があります。
市販の薬の中でも、アスピリン系などは、
命に係わる合併症を招く危険があるので、
お医者さんに相談して薬を選ぶべきです。
関連ページ:インフルエンザの抗生剤(抗生物質)併用|禁忌のインフル抗生剤は?
常備薬としてバファリンが癒えに置いているかもしれませんが、
バファリンの中にもアスピリンが使われている種類があります。
関連ページ:インフルエンザでバファリン飲んでしまった【インフルエンザとバファリン】
もしアスピリン入りのバファリンを飲んでしまった場合には、
早目に病院で診察を受けるようにしましょう。
アイスノンなどで首を冷やす
痛みを感じる部分では少なからず、
炎症を起こしているとも考えられるので、
アイスノンなどで冷やすことで、
痛みを小さくできる可能性があります。
ただ、体内のインフルエンザウイルスの絶対数が減らない限り、
痛みが抜本的に治ることはありません。
インフルエンザは通常は、
発熱してから数日でウイルスも減り始めるのですが、
ウイルスに対する免疫力が下がらないように、
むやみに熱を下げたりしないように気を付けましょう。
リンパが腫れている
首には血管だけではなくて、
リンパもたくさんあります。
リンパにはウイルスを破壊したり、
老廃物を体の外に追い出したり、
血液に異物が入るのを妨げる、
といった役割があります。
しかし、リンパそのものに細菌やウイルスが混ざってしまうと、
リンパ節でせき止められるんですが、この時、周りの組織を圧迫。
それが痛みを伴う炎症を起こすことになります。
首の痛みを感じるのは、主にウイルス感染によるもの。
耳の前後や顎付近が最も腫れやすい場所です。
ちなみに細菌感染の場合、腫れも痛みも大きく熱も持つようになります。
上気道炎や扁桃腺炎を起こしているときに、
細菌感染によるリンパの腫れが起こりやすくなります。
関連ページ:インフルエンザの喉の腫れの原因は予防接種?対策は?
患部を冷やして応急処置
関節痛のときと同様に、腫れをできるだけ小さくすることで、
痛みが和らぐ可能性があります。
首の痛む部分を冷やすようにしましょう。
インフルエンザ髄膜炎
脊髄(脳から背骨まで伸びている中枢神経)や脳の表面をを
髄膜と呼ばれるものがあり、その中に髄液があります。
髄液に細菌やウイルスが入り込んで、炎症を起こすこととがあり、
それが首の痛みにつながることがあります。
髄膜炎になると、
首を前に曲げられないほどの激痛があり、
嘔吐も伴います。
症状が軽ければ1週間ほどで落ち着くんですが、
インフルエンザ脳炎に発展する危険もあるので、
嘔吐を伴う激痛を感じる場合は、早目に病院で診てもらうようにしましょう。
髄膜炎が起きているかどうかは、
腰椎穿刺検査(脳脊髄液検査)
ようついせんしけんさ(のうせきずいえきけんさ)
という検査が行われます。
脳や髄膜の変化が疑われる場合に行う検査です。局所麻酔を行うので、検査中の痛みはありません。検査後、枕を使わずに1~2時間、上向きで安静にします。
検査当日の飲食は普通にとってかまいません。検査後、頭痛や頸(けい)部痛、背部痛、腰痛、複視などの症状が出る場合があります。一般に数日以内に回復しますが、なんらかの症状がみられたら医師に伝えてください。
引用サイト:腰椎穿刺検査(脳脊髄液検査):病院で受ける検査事典:日経Gooday(グッデイ)
インフルエンザ予防接種の副反応
予防接種でもまれに
首に痛みを感じることがあります。
予防接種の副作用としては、
- 倦怠感(体のだるさ)
- 頭痛
- 咳
- 鼻水
など通常の風邪に良く似た症状も多いです。
2~3日で治るのが一般的なので、
痛みが特にひどくないのであれば、
何もしないで放っておくのが良いですよ。