インフルエンザは風邪と違って、
体のあちこちに痛みを感じるという特徴を持っています。
関節が痛んだり、
立ち上がれなくなるほど腰痛になる
こともあるんですが、背中やひざにも、
痛みを感じることがあります。
こうした痛みはなぜ起きるのか?
痛みを和らげる場合には、
どんな点に気を付けないといけないのか?
インフルエンザと体の痛みについて、
まとめてみました。
関連ページ:
インフルエンザで首が痛い!節々が痛い原因と対処法
目次
背中や足、膝の痛みの原因
インフルエンザ痛みを感じる原因は2つあります。
高熱による炎症
1つは高熱による炎症です。
炎症によって筋肉が腫れたりすると、
神経を圧迫するようになります。
腰痛や肩こりを感じるのも、
神経が圧迫されることが主な原因です。
また、高熱によって血流が邪魔される影響で、
体の組織にダメージを与えてしまい、
それが痛みにつながることがあります。
関連ページ:インフルエンザで首が痛い|インフルで首や節々が痛い原因と対処法
プロスタグランジン
インフルエンザいウイルスが体の中に侵入すると、
サイトカインという物質が白血球から分泌されます。
このサイトカインがウイルスと闘ってくれるんですが、
過剰に分泌されてしまうと、ウイルスだけじゃじゃなくて、
体の組織にまで危害を与えてしまいます。
そこで、サイトカインの活動を抑えるために、
プロスタグランジンが分泌されることがあります。
プロスタグランジンが
痛みを起こしていると言われています。
ただ、プロスタグランジンは
サイトカインの悪影響から体を守るだけじゃなくて、
血管を拡げて血流を促したり、
体温を高めて免疫力をアップする役割もあります。
体が痛いのはウイルスと免疫が激しく戦っている証拠なんです。
関連ページ:インフルエンザで手足の痺れ|インフルエンザ後に手足しびれ原因は?
インフルエンザによる体の痛みを和らげるには?
体の痛みがどうしても耐えられない場合、
痛みを和らげるには主に3つの方法があります。
1.痛みを感じる部位を冷やす
炎症によって痛みを感じている場合、
炎症を鎮めるために冷やすのが効果的です。
患部を直接冷やす以外にも、
太い血管が走っている
脇の下や首の後ろ、太ももの付け根
を冷やすのも効果的です。
血液の温度を下げることで、
炎症を間接的に鎮めることができます。
ただ逆に、急激に冷やすのも禁物です。
冷やしすぎるとプロスタグランジンの働きを抑制してしまい、
インフルエンザが治るのが遅れるかもしれません。
2.お風呂にゆっくりつかる
血流が鈍っているせいで痛みが生じている場合には、
全身を温めて血流を促すことで、痛みを和らげることができます。
特に、同じ姿勢でずっと寝ていると、
背中や腰など体の一部に負荷がかかるせいで、
その部分の血管が圧迫されて、血流が滞りやすくなっています。
高熱が続いている場合を除いて、
熱が下がり始めているときなど、
入浴後に体を冷やさないように気を付けて、
体を温めるようにしましょう。
3.鎮痛剤を使う
鎮痛剤を使って痛みを和らげることもできます。
ただ、鎮痛剤には、後で説明する通り、
解熱作用がある薬も少なくありません。
手ごろな薬を安易に飲んでしまうと、
やっぱり治るのが遅くなってしまったり、
合併症を招く危険もあるので、
鎮痛剤はお医者さんに処方してもらうようにしましょう
関連ページ:インフルエンザの抗生剤(抗生物質)併用|禁忌のインフル抗生剤は?
解熱鎮痛剤の注意点
インフルエンザにかかっている場合、
- アスピリン(アセチルサリチル酸)
- エテンザミド
- ロキソプロフェン
と言った
成分が入っている薬は禁物です。
ロキソプロフェンは、
ロキソニンS。
アスピリンは、
バファリンA、バイエルアスピリン
エテンザミドは、
ノーシン、新リングル
などの薬で使われています。
これらは、インフルエンザ脳症などを
招く危険があります。
次に紹介する薬を
薬局の薬剤師さんに聞いて使うか、
お医者さんに相談して
薬を処方してもらうようにしましょう。
関連ページ:インフルエンザでバファリン飲んでしまった【インフルエンザとバファリン】
インフルエンザでも安心な薬
イブプロフェン」とアセトアミノフェンは、
抗インフルエンザ薬(タミフルなど)と一緒に
処方されることが多い成分なので、安心して使うことができます。
イブプロフェンは、
イブ、イブA錠、バファリンルナ
アセトアミノフェンは、
タイレノールや小児用バファリン
で使われています。
タイレノールなら、
妊娠・授乳中でも使えるほど
安全性が高い薬です。
予防接種後に痛む場合
インフルエンザの予防接種を受けた後、
まれに背中や足、ひざなど体の一部に痛みを感じることがあります。
関連ページ:インフルエンザで手足に痺れ!予防接種の副作用が原因?
たいていはほどなく消えてくれるものの、
脊髄炎という合併症を起こしている可能性もあります。
痛みを感じるだけじゃなくて他にも、
- 意識障害(意識がもうろうとする)
- 運動麻痺(手足が動かしにくい)
- 視覚障害(目が見えにくい)
と言った症状を感じる場合には、
早めに病院で受診するようにしましょう。